桐生市有鄰館は、桐生市桐生新町重要伝統的建造物群保存地区内である本町二丁目の南端に存在しています。


旧矢野蔵群(有鄰館)は、享保2年(1717年)に現在の矢野園の創業者である近江の商人初代矢野久左衛門が来住し、二代目久左衛門が寛延2年(1749年)現在地に店舗を構えて以来、桐生の商業に大きく寄与してきた矢野本店の蔵群です。

この蔵群は酒・醤油・味噌などの醸造業が営まれていたころの建物で、古いものは天保14年(1843年)、敷地内には合計11棟あり、ビール蔵を除いた建物が桐生市指定重要文化財になっております。

同一敷地内に煉瓦造や木造、土蔵造などさまざまな建物が現存する例は桐生市内にも見る事ができず、町並み保存の拠点として活用されています。

なかでも煉瓦蔵は市内最大級の煉瓦造建物であり、有鄰館として活用するための間仕切りや床の張替え等の改修工事が行われていますが、南側入口に設けられたアーチ状の石組や、木造の和小屋組は当初のままとなっています。

その他の蔵も、壁体が土・板・漆喰など異なる景観を持ち、太さや形態が異なる柱などが独特の空間を演出し、コンサートや舞台、ギャラリーなど様々な活用がなされています。









「有鄰」とは、孔子の「徳孤ならず必ず鄰あり」という故事から引用した言葉です。